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この章では、DRBDをRed Hat Cluster Suite高可用性クラスタのためのレプリケートされたストレージとして使用する方法を説明します。
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ここでは、主にRed Hat Enterprise Linux (RHEL 5)のRed Hat Cluster Suiteについて取り上げます。RHEL の他のバージョンでDRBDを設定する場合は、 構成の細部やセマンティクスが異なる可能性があります。 |
SAF (Service Availability Forum )は、 高可用性インタフェース定義とソフトウェア仕様の開発を目的とする業界コンソーシアムです。AIS (Application Interface Specification)はこうした仕様の1つで、OpenAISはRed Hatの従業員を中心とするチームが維持管理するオープンソースAIS実装です。OpenAISはRed Hat Cluster Suiteの主要なクラスタ通信インフラストラクチャとして機能します。
特に、Red Hat Cluster SuiteはTotemグループ通信アルゴリズムを利用して、信頼性の高いクラスタメンバ間のグループメッセージングを実現しています。
Red Hat Enterprise Linux (RHEL)バージョン5のRed Hat Cluster Suiteでは、OpenAISの上位にcmanという簡易な抽象インタフェースレイヤが追加されました。cmanはRHEL 4の互換レイヤとしても機能します。この場合、cmanはOpenAISを利用することを除き、同じように動作します。
Cluster Configuration System (CCS) と関連するデーモンccsdはクラスタ構成を管理し、更新します。管理アプリケーションはCCSライブラリを利用して、クラスタ構成項目に対してクエリーと更新を実行します。
Red Hat Cluster Suiteは本来は共有ストレージクラスタを主な対象として設計されたもので、ノードフェンシングによって共有リソースへの非協調的な同時アクセスを回避します。Red Hat Cluster Suiteのフェンシングインフラストラクチャは、フェンシングデーモン fencedとシェルスクリプトとして実装されるフェンシングエージェントに依存しています。
DRBDベースのクラスタは共有ストレージリソースを利用しないため、DRBDとしては厳密にはフェンシングは必要ありません。 ただし、Red Hat Cluster SuiteはDRBDベースの構成の場合でもフェンシングを必要とします。
リソースグループマネージャ(rgmanagerまたはclurgmgr)はheartbeatのクラスタリソースマネージャと似ています。これは、クラスタ管理スイートと管理対象アプリケーションとの間の主要なインタフェースとして機能します。
Red Hat Cluster Suiteでは、高可用化したい個々のアプリケーション、ファイルシステム、IP アドレスなどをリソースと呼びます。
たとえばNFSエクスポートがマウントされたファイルシステムに依存するように、リソースは相互に依存しています。リソースは別のリソース内に入れ子になって、リソースツリーを構成します。入れ子の内部のリソースが、入れ子の外部のリソースからパラメータを継承する場合もあります。heartbeatにはリソースツリーという概念はありません。
rgmanagerにより呼び出されるリソースエージェントは、heartbeat CRMで使用されるものと同様に、Open Cluster Framework (OCF)で定義された同じシェルベースのAPIを使用しますが、heartbeatの場合は、このフレームワークでは定義されていない一部の拡張機能も利用します。このように理論的には、Red Hat Cluster Suiteとheartbeatのリソースエージェントはおおむね互換性がありますが、実際にはこの2つのクラスタ管理スイートは似たようなタスクや同一のタスクに異なるリソースエージェントを使用します。
Red Hat Cluster Suiteのリソースエージェントは /usr/share/clusterディレクトリにインストールされます。オールインワン型のheartbeat OCFリソースエージェントとは異なり、一部のRHCSリソースエージェントは、実際のシェルコードを含む .sh ファイルとXML形式のリソースエージェントメタデータを含む.metadata ファイルに分割されています。
DRBDは、バージョン8.3からRed Hat Cluster Suite用のリソースエージェントも提供しています。これは、通常どおりのディレクトリに drbd.sh および drbd.metadataとしてインストールされます。