第11章 DRBDとLVMの使用

目次

LVMの基礎
DRBDの下位デバイスとして論理ボリュームを使用する
DRBDリソースを物理ボリュームとして構成する
DRBDを使用する入れ子のLVM構成

この章では、DRBDの管理とLVM2について説明します。特に、次のような項目を取り上げます。

上述の用語についてよく知らない場合は、まずLVMについて「LVMの基礎」を参照してください。 また、ここで説明する内容にとどまらず、LVMについてさらに詳しく理解することをお勧めします。

LVMの基礎

LVM2は、Linuxデバイスマッパフレームワークのコンテキストにおける論理ボリューム管理の実装です。元のLVM実装とは名前と略語を除き、実際には何の共通点もありません。古い実装(現在ではLVM1と呼ばれる)は時代遅れとみなされているため、ここでは取り上げません。

LVMを使用する際には、次に示す基本的なコンセプトを理解することが重要です。

  • 物理ボリューム(PV). PV (Physical Volume: 物理ボリューム)はLVMによってのみ管理される配下のブロックデバイスです。ハードディスク全体または個々のパーティションがPVになります。ハードディスクにパーティションを1つだけ作成して、これを独占的にLinux LVMで使用するのが一般的です。

    [注記]注記

    パーティションタイプLinux LVM(シグネチャは0x8E) )を使用して、LVMが独占的に使用するパーティションを識別できます。ただし、これは必須ではありません。 PVの初期化時にデバイスに書き込まれるシグネチャによってLVMがPVを認識します。

  • ボリュームグループ(VG). VG (Volume Group: ボリュームグループ)はLVMの基本的な管理単位です。VGは1つまたは複数のPVで構成されます。各VGは一意の名前を持ちます。実行時にPVを追加したり、PVを拡張して、VGを大きくすることができます。

  • 論理ボリューム(LV). 実行時にVG内にLV (Logical Volume: 論理ボリューム)を作成することにより、 カーネルの他の部分がこれらを通常のブロックデバイスとして使用できます。このように、LVはファイルシステムの格納をはじめ、ブロックデバイスと同様のさまざまな用途に使用できます。オンライン時にLVのサイズを変更したり、1つのPVから別のPVに移動したりすることができます(PVが同じVGに含まれる場合)。

  • スナップショット論理ボリューム(SLV). スナップショットはLVの一時的なポイントインタイムコピーです。元のLV ( コピー元ボリューム)のサイズが数百ギガバイトの場合でも、スナップショットは一瞬で作成できます。通常、スナップショットは元のLVと比べてかなり小さい領域しか必要としません。

図11.1 LVM の概要

LVM の概要