この章では、DRBDリソースを共有GFS (Global File System)を持つブロックデバイスとして設定する方法を説明します。GFSとGFS2の両方について取り上げます。
DRBDの上位でGFSを使用するには、 デュアルプライマリモードでDRBDを構成する必要があります。これはDRBD 8.0 以降で使用できます。
Red Hat Global File System (GFS)は、同時アクセス共有ストレージファイルシステムのRed Hatによる実装です。同様のファイルシステムのように、GFSでも複数のノードが読み取り/書き込みモードで、同時に同じストレージデバイスにアクセスすることが可能です。データが破損するおそれはありません。これには、クラスタメンバからの同時アクセスを管理する DLM (Distributed Lock Manager)が使用されます。
本来、GFSは従来型の共有ストレージデバイスを管理するために設計されたものですが、デュアルプライマリモードでDRBDをGFS用のレプリケートされたストレージデバイスとして問題なく使用することができます。アプリケーションについては、読み書きの待ち時間が短縮されるというメリットがあります。 これは、GFSが一般的に実行されるSANデバイスとは異なり、 DRBDが通常はローカルストレージに対して読み書きを行うためです。また、DRBDは各GFSファイルシステムに物理コピーを追加して、冗長性を確保します。
GFSはCLVM (Cluster Logical Volume Manager)と呼ばれるクラスタ対応の LVM を使用します。したがって、DRBDをGFSのデータストレージとして使用し、 さらにDRBDを従来のLVMの物理ボリュームとして使用することには、いくらか並列性があります。
通常、GFSファイルシステムはRed Hat独自のクラスタ管理フレームワークである Red Hat Cluster Suite (RHCS)と緊密に統合されています。この章では、DRBDをGFSとともに使用する方法をRHCSの観点から説明します。
GFS、CLVM、Red Hat Cluster Suiteは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL)および CentOSなどRHELから派生したディストリビューションとして入手できます。同じソースからビルドされたパッケージも Debian GNU/Linuxとして入手できます。この章の説明は、Red Hat Enterprise LinuxシステムでGFSを実行することを前提にしています。